あいおいニッセイ同和損保 MS&AD INSURANCE GROUP

ニュースリリース
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2015年1月5日
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社

本資料は社長鈴木久仁の社員向けメッセージの抜粋です。



全国の皆さん、明けましておめでとうございます。

日頃の社業に対する皆さんの多大なるご尽力に改めて感謝いたします。2015年の年頭に当たり、社長としての所感を申し上げ、新年の挨拶とさせていただきます。


−昨年を振り返って−

昨年の我が国経済は、雇用・所得環境の改善傾向が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、年末の総選挙の論点にもあったとおり、アベノミクスの成長戦略は道半ばであり、消費者マインドの低下や諸外国での景気動向が足踏み状態となるなど、景気を下押しするリスクがあります。また、大企業のみならず中小企業においても、収益状況は優勝劣敗の状況が明るみとなるなど、決して楽観できない状況です。


損害保険業界においては、自動車保険をはじめ主要な保険種目全般にわたって増収し、中間純利益も近年では最高の水準となっています。一方、3メガ損保グループ体制での競争は、一層厳しさを増していくことが想定されます。

その中で当社は、これまで以上に特長・特色である強み、例えば、リテールマーケット、トヨタ・ニッセイとのパートナー関係などをしっかりと成果に結び付け、「存在感のある会社」であり続けなければなりません。 


昨年は、新中期経営計画「AD Next Challenge 2017」の初年度として、持続的な成長の実現に向け、基盤構築のための様々な取組みを推進してきました。


最初に、昨年末に発表した英国Box Innovation Group社の買収についてお話します。これは、将来を見据え、新たな成長領域へ投資するという我が社の成長戦略の一環ともいうべきことです。自動車の情報技術・サービスあるいは通信システムは急速に進化し、自動車メーカーのみならず新規参入者も加わり、自動運転、安全運転支援なども日進月歩で進化していることは、皆さんもご承知のとおりです。このことは近い将来、リテールマーケット、とりわけ「自動車保険」そのものが、大きく変わる可能性があることを意識しなければならない時代に入ってきていると言えます。

今回の投資により、テレマティクス自動車保険の先進国である英国において、最も注目を浴び成長を遂げている最先端の技術・ノウハウを開発し続けている会社の買収に成功しました。このことは、当社の強みと融合させることで、自動車保険で圧倒的な1としての強固な事業基盤の獲得に向け、特長・特色に磨きをかけることにつながります。

まずは、2020年には自動車保険の約40%をテレマティクス自動車保険が占めると予測される英国市場で、大きな飛躍を目指します。あわせて、トヨタ自動車と連携して進めてきた、世界14の国・地域に展開するトヨタリテール事業での成長戦略推進と収益拡大を加速させていきます。さらに、世界各国にノウハウを展開することで、自動車保険のパイオニアとして、世界への夢を大きく広げていきたいと考えています。


国内に目を向けると、社員の皆さんの努力の結果、着実に成果を出しつつある取組みも確認できました。

今年度は、中期経営計画の柱に据えた機能別再編、会社構造革新、新チャネル構造革新の取組みを開始し、着実に歩みを進めてきました。


その中で最も成果を挙げつつあることは、会社構造革新の“役割革新”として掲げた、地域型女性社員の営業社員への挑戦です。私自身もスタートの集合研修からフォローアップ研修にも参加し、皆さんの自信にあふれる姿を直接拝見しました。未知の分野、新たな領域には、誰しも不安を抱えるものですが、職場のチームワークによるサポートを通じ、成功体験を重ね、着実に成長し、全域型営業社員にも刺激を与えている姿を目の当たりにし、本当に頼もしく感じました。今は、“役割革新”の取組みには、むしろ、指導する立場である部支店長・課支社長をはじめ全域型社員自身の改革こそが、急務であると考えています。


また、粘り強く営損両部門で取り組んできた自動車保険のロス改善などが、事故受付件数の減少と相まって、収益改善に大きく寄与してきました。本業である保険引受で利益を確保しうる基盤ができつつあることは、大きな成果であると言えます。



−2015年における重点取組−

2015年は、2ヶ年にわたる中期経営計画ステージ1の成長と効率化の同時実現に向けた基盤構築、なかでもトップラインの拡大を果たすことにより、グループ内外で存在価値を高めていく年としなければなりません。

皆さんに伝えたい3つのポイントをお話します。


まずはトップラインの拡大です。

2014年度より原点回帰として明示した基本活動は、即日成果に結びつくものではありません。営業部門の皆さんは、信念を持って、研修生の採用・育成、代理店の新設・稼動などの基本活動をねばり強く継続して下さい。


次に、今年は基盤構築の様々な取組みを本格展開していきます。

グループ共通取組みである機能別再編では、ほぼ全ての再編領域で本格的な取組みが開始されます。激化する競争を勝ち抜くためには、当社だけでは解決できないお客さまのニーズや課題に対し、グループとしての総合力を高め、各領域での「グループとしてマーケットシェア1の確立」を成功させましょう。


当社が独自に進めてきた会社構造革新も仕上げの年となります。全社的な営業力強化を目的に“組織革新”として、地域経営体制の見直しを行います。

さらに“業務革新”として、課支社が営業推進に特化できる環境を整え、かつ事務業務の品質維持・効率化を実現します。

この組織革新・業務革新の取組みを通じて、役員が先頭に立ち、部支店長・課支社長・担当者に至るまで、それぞれのレベルにおける意識改革を進めます。そして、その変貌を遂げた意識と一歩先んじている地域型女性社員の頑張りを一体化させ、全ての役職員の“役割革新”へと進化させていきたいと思います。これによって、役職員一人ひとりの活躍のフィールドが格段に広がり、当社の持続的な成長力の源泉となっていくことを確信しています。


最後に、新たな成長領域への絶え間ない“チャレンジ”です。

冒頭、英国での投資の話をしましたが、あらゆる分野で、従来とは異なる豊かな発想を持ち、刻々と変化するお客さま・マーケットのニーズに耳を傾け、例えば、マーケットイン思考の商品開発やマーケティング機能強化へ取組まなければなりません。まずは、本社部門を中心にその取組みを開始する予定です。

いつも申し上げているとおり、「自ら学び自ら考え、チャレンジし、成長し続ける社員」を育成するために、地域型女性社員がより多様な業務経験を積むことが出来るように、キャリア形成をサポートする制度の創設など、人事異動や昇格を成長の機会ととらえ、社員一人ひとりの成長やチャレンジ精神を高めていく人財育成の新たな仕組みづくりにも取組みます。


私たちは、お客さま・代理店・地域社会などからの期待に応えなければなりません。その評価のメルクマールが、トップラインであり、マーケットシェアであると言うことができます。今年度まずは、トップライン、残りの3ヵ月間全役職員一丸となって、目標達成に邁進していきましょう。



−結び−

私たち一人ひとりの革新の取組みを、職場でのコミュニケーションとチームワークをもって、大きな革新につなげ、その革新を私たちの成長と飛躍への確信に変えたいと考えています。


最後になりましたが、これから始まる2015年が、全役職員ならびにご家族の皆さまにとって幸多い年となりますよう、祈念いたします。




以上